ラーメン、サイミン、焼きそば、生そば、生うどん、沖縄そば、チャウファン、餃子、ワンタンの皮、ラーメンスープのもと等、麺好きローカルの人ならば、一度は食べたことがあると言っても過言ではないハワイの製麺会社サンヌードルがすごい。日本から32年前にハワイへ来た卯木社長ファミリーが経営するサンヌードルは、ドンキホーテやマルカイ等の日系スーパーマーケットはもちろん、あのジッピーズのサイミンやハワイのラーメン屋さんの多くの麺も、このサンヌードルが作っているのだ。
32年前、卯木現社長が19歳の時に、一人で日本からハワイへ渡りすぐにビジネスをスタート。当時の機械は、卯木社長の父親が送ってくれた製麺機一個のみ。一種類の麺からスタートしたサンヌードルは、様々な経験を重ねて、麺をクライアントに合わせてカスタマイズすることを提案し、現在は100種類以上の麺を作っている。工場も、ハワイだけではなく2004年にカリフォルニア、2012年にはニュージャージーに工場をオープンし、ハイクオリティーでこだわりの麺を作り、ラーメンの文化をアメリカへ発信している。ニュージャージーは、卯木社長の息子さんが舵を取り、日本のラーメンシェフとコラボーレションするなどユニークなビジネスを展開している。
卯木社長のお嬢さんでアシスタントマネージャーの久恵さんに工場を見せてもらった。粉をまぜ、麺の生地を寝かせ麺ができていく工程は圧巻!この工場では一日8000食以上の麺を作っているとか。蒸した焼きそばなど調理済みの麺は、ハワイからカリフォルニア、ニュージャージーまで輸送され、本土の人たちの食卓にもあがっている。ハワイの麺がアメリカ西海岸や東海岸で愛されているというのは、ハワイの人たちにとって誇らしいことであろう。
久恵さんが、ファミリー経営のため大学までは家族旅行は一切無し、小さい頃から学校が終わった後、そして毎週末はお母さんと会社にいくなど、サンヌードルが苦労をしていた頃のことも語ってくれた。
そんなサンヌードルの現在の目標はプレミアムヌードルを全アメリカへ、そして世界へ普及させること。最近ではイギリスおよびフランスへ麺を輸出し始めたそうだ。そして、もちろんベストクオリティーのハワイローカルフード、サイミンを地元の人たちに提供し続けるということも大事なミッションだ。
日本人の経営だが従業員の多くがローカルという中で、従業員を思いやり、お互いがリスペクトしあうというスタンスを大事にしている。地元のユースサッカーチーム、ホノルル・ブルスのスポンサーやチャリティー等、地元社会への貢献も欠かさない。30年以上前に日本人の青年がハワイでスタートした製麺会社は、地元の人たちに愛されるローカル企業へと見事に成長を遂げた。
ショップデータ
Sun Noodle