ハワイ諸島の中でも最大の大きさを誇り、今も火山によって成長し続けている島、ハワイ島。そんなハワイ島の大自然に囲まれてジュエリー製作を行っているKahili Creationsデザイナーのマーシャ・リッチウティさん。元々はエンターテイメント業界のマーケティング担当をしていたマーシャさんが、ジュエリーに魅せられてKahili Creationsをスタートさせたのは2008年のこと。毎月のようにファッションイベントやトランクショーが開催されるハワイのファッション中心地ホノルルから、一番遠く離れたハワイ島でハンドメイドのジュエリーブランドを立ち上げたマーシャさんにとって、スタートはそう簡単ではなかったそう。
どうやってブランドを認知してもらえるのか。それを解決してくれたのは前職のキャリアだったとか。ウェブ製作やマーケティングに通じていたマーシャさんは、インターネットを使って見事にブランドとしての認知度を上げることに成功。もちろん、多くのジュエリーデザイナーたちが乱立するハワイファッション業界で成功するには、デザインの良さ、オリジナリティー、クオリティーの高さは欠かせません。
ホノルルやカウアイ島のポイプなどハワイの地名が入ったマップのネックレスや、ハワイの原生林の一つであるオヒアレフアの伝説からインスピレーションを得てクリエイトされた彼女のベストセラーOhi’aコレクションなど、ハワイの島々のシンボルを、彼女のセンスによって個性的なアイテムに仕上げています。
このハワイの伝説の悲恋物語であるオヒアレフアのストーリーは、とてもドラマチックなのです。
キラウエア火山に住むと言われる火山の女神ペレが、ある日美しい青年オヒアに一目惚れし結婚を要求するも、すでにレフアという恋人がオヒアにいると知り、嫉妬したペレがオフアを木に変えてしまいます。帰らぬオヒアを想って、泣き崩れる日々を送るレフア。ペレにオフアを人間に戻してほしいと懇願するも拒絶され、他の神たちがせめて一緒にいられるようにと、レフアをオヒアの木に咲く花に変えたという悲しい恋物語。ハワイのローカルの間では、今でもレフアの花を摘むと雨が降るという言い伝えを信じているのだそう。マーシャさんが住んでいるエリアにはオフアレフアの森があり、デザインのアイディアになったのです。
ハワイ島の原生林やカラフルなトロピカルフラワー、キラウエア火山の流れる溶岩、吸い込まれそうな深いブルーの海、ハワイ島の大自然に囲まれて生活しているマーシャさんだからこそ創造されるアイディア。Alohaの文字や、ハワイ語でMakauと言われるフィッシュフックなど、ハワイのカルチャーも取り入れながら、シンプル、ミニマルかつチックをテーマに日々製作活動をしています。将来は、このハワイ島から世界に向けて彼女のジュエリーを発信していくのが夢と語ってくれました。彼女の職人技の技術とハワイ島の大自然のアロハが沢山詰まったハンドメイドジュエリー、Kahili Creations。エレガントで美しいデザインに癒されます。