カハラモールのとあるセレクトショップでのこと。特大ハイビスカスのついた何とも印象深いバッグを発見したのです。 作りは精巧、しかも”handmade in Hawaii”とハングタグには書いてあるこのバッグブランド、その名もH&K handbags。 デザインの中にはハワイらしいアップリケがついている物や、パリのエッフェル塔がついているデザインも。なんとも不思議なバッグのデザイナーさんに一度会ってみたいと、オーナーデザイナーのハネル・トレネリーさんのスタジオ兼自宅にお邪魔してきました。
丘の上にあるハネルさん宅は、ワイキキの高層ホテルを上から見渡せる絶景が何とも素晴らしいこと!そして室内は可愛らしいインテリアに、ずらりと並んだカラフルな生地、そしてカッティングテーブルに産業用ミシン。こんな素敵な所でデザイン&バッグ作りをしているなんて羨ましい限りです。
作業をしながら、色々と話をしてくれました。生まれは本土でアメリカ空軍の家族のもとに生まれたハネルさん。小さいときに父親の軍隊の仕事の関係でヨーロッパへ移住。そのときの記憶が今でもデザインに反映されているそう。生地の組み合わせがバラにヒョウ柄を組み合わせたりと何とも個性的なのはハネルさん曰く、『パッとみたときに何これ?と思わってもらえるようなデザインが好きなのよ。驚きが印象に変わって、忘れられなくなる。そして私のバッグのファンになってくれるの。私のバッグは全てハワイで手作りだから、決して安くない。それでもアメリカ本土やヨーロッパ、 オーストラリア、そして日本にファンになってくれたお得意様が何人もいるのよ、ありがたいことよね。』
キュートなだけでなく、ポケットが沢山ついていたりと機能性も抜群。今はフルタイムデザイナーだが、前職は何と米軍ジャーナリスト!『軍隊の家庭に育ったから自分が軍に入ることも自然だったのよ。20010年から1年間イラクに行っていたの。ジャーナリストとして、サテライトを設置したり、ニュースを発信したり、ハリウッドセレブが慰問に来たときにはカメラをまわしたりしていたわ。』小柄でキュートな印象と前職のギャップに驚きを隠せないでいると、『イラクに行く前からバッグは作っていたの。でも、イラクに行くことが決まって自分のブランドを休止せざる終えなかった。幸いにもイラクではインターネットが使えたので、休みの日はひたすらネットサーフィンをして生地のリサーチをしていたわ (笑)』と、ハネルさん。
現在は、旦那さんが軍隊でアメリカ本土に単身赴任中。4人のお子さんに5人のお孫さんがいるハネルさんは、バッグ作りに熱中しているそう。 バッグのデザインは試作品を作っては友人や家族に持ってもらい、改良を何度もして出来上 がった逸品。生地はコットンキャンバスで耐久性も抜群。『お客様に、一日使っても肩が痛くならないバッグだと褒めてもらったことがあるの。嬉しかった。』とハネルさん。
丈夫さに加え、ポケット一つ一つのサイズや位置にも意味があると熱心に語ってくれました。
ウォレットタイプの小さなポーチから、お出かけ用のハンドバッグ、そして旅行用バッグま で全てハネルさんが自宅のスタジオで手作りしています。